毎日、真面目に診療しています。
流行っていたRSやヒトメタが減ってきて、ヘルパンギーナが増えてきました。こういった感染症は、更に被害を拡大しないように正しく診断し、適切に園や学校を休んでもらう必要があります。
医師の業務として、登園、登校許可書を書くというものもあります。毎日、何枚も書く羽目になります。流行が大きいほど、書く枚数も多くなります(汗)。
当院には、毎日“湿疹”で受診される患者さんがいらっしゃいます。一部は生後1、2か月などの超早期に受診してくださいますが、生後6か月とか、他の皮膚科、小児科を受診していて、改善がないため、当院に救いを求めて受診されることも多いです。
いつも言っているように、ほとんどがアトピー性皮膚炎が見逃され、“乳児湿疹”などと言われ、過少診断・過小治療で改善がない訳です。こんなことをやっていると「経皮感作」が進み、食物アレルギーが始まってしまうという事実を多くの皮膚科医、小児科医に知ってもらいたいと思っています。
アトピー性皮膚炎と診断できないような医師は、アトピーに詳しくない訳で、治療もできるはずもありません。にもかかわらず、延々と同じ薬を処方し、医師が儲かるだけの、患者さんにとっては非生産的なことが繰り返されている現状に、何とかメスを入れたいと思っています。
生後3、4か月の時点で受診した“湿疹”のある子は30%超、生後5、6か月で受診した児の60%超が、卵に感作されています。卵アレルギーに大きく傾いているのです。この事実を知らない皮膚科医、小児科医がほとんどで、日本の第一人者も知らないと思います。
日本の第一人者は知っているでしょうとお思いかもしれませんが、生後3、4か月の湿疹の赤ちゃんの診療をすることがあまりないでしょうから、ご存知ないと思うのです。
とにかく、湿疹があれば、卵アレルギーが起こりやすく、しかも生後3か月から一気に増える事実を多くの医師に知ってもらわなければという思いで、今年は学会発表を繰り返しています。
実は、今朝、ある学会にエントリーしました。これで今年は9個目です。ちなみに今月は2つ、来月は1つ、再来月も1つというように、毎月日本国内に出没し、学会発表しています。
テニスの主要4大大会を制覇することを、グランドスラムといいますが、私の知る学会のほとんどで発表している格好です。我ながら、すごいエネルギーだと思います(笑)。
アトピー性皮膚炎を“乳児湿疹”などと見過ごし、経皮感作を進行させてしまう医師は全国に多く存在しますが、正しい判断ができる医師が1人でも増えるように頑張らねばと思っています。