小児科 すこやかアレルギークリニック

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2018年07月17日 更新

巷は3連休だったようですが、私は土日は学会でした。

土曜の10時過ぎから発表でしたので、家から朝一番の新幹線に乗りましたが、最寄りの駅に着くのが9時半過ぎの予定でした。ですので、間に合っただけでホッとしてしまいました。

発表の内容は、ここに来てくださる方はご存知でしょう。再度まとめますと、当院を“湿疹”をもとに受診される乳児を調べてみると、生後3か月で30%、生後5か月で60%が卵の経皮感作を受けている。その“湿疹”の経過を確認すると90%以上がアトピー性皮膚炎でした。

ということは、経皮感作させないためには、相当に乳児期早期から対策が必要になります。アトピー性皮膚炎の病勢をみるために「TARC」という採血項目があります。日本の第一人者はアトピー性皮膚炎の診断には使えないと言いますが、かなり参考になるという内容でした。

今回の学会は、小児科医よりも皮膚科の先生が多いようでした。今年はすでにこのような発表を5回行っていますが、皮膚科の先生に聞いていただくのは、初めての機会でした。

生後まもなくの湿疹は、多くの医師が“乳児湿疹”と捉えており、あまりアトピー性皮膚炎かどうかを区別しようとはしていないようです。今回、発表させていただいての印象は、関心を持っていただいているのかどうか、よく分からないというものでした。

発表後にひとり皮膚科の先生が私の元に来られ、口周囲の“湿疹”で受診される乳児がいるという話をされました。私はアトピー性皮膚炎だろうと思いますし、採血させていただいて評価してはどうかという話をしました。

学会は2日に渡り、最後のシンポジウムまで話を聞いていました。その直後に閉会式があったのですが、新幹線の時間もあり、帰ってきました。

昨日、知り合いの先生からメールがあり、私が優秀演題賞をいただいていたことを知らされました。会場をあとにする時、そういったアナウンスが流れている最中でしたので、もう少し会場に残っていればよかったのですね(汗)。前の週は、会場に残り過ぎて電車に乗り遅れたので、早めに動こうとしたのがあだになってしまったようです(笑)。

同じような内容を発表しても、見て見ぬ振りをする小児科医と、ちゃんと評価してくれる皮膚科医ということなんでしょうか?。正直、ちょっとうれしいですね。

ただ、賞をもらうことが目的でも何ともなく、食物アレルギーを予防できるようにするのが私の願うところですので、より一層精進したいと思っています。