昨日は、飛行機で九州に飛び、学会発表してきました。
今年予定している10回の発表の7回目です。何かちょっとお疲れ気味です(汗)。世の中、多くの開業医が学会発表はおろか、学会に参加すらしていないことが多いので、ちょっとだけうらやましいかな(笑)。
でも、自分のデータを多くの医師に提示し、より完成度を高めるために、意見をもらいたいと思っているので、頑張りどころでしょうね。
ただ、完成度を上げると、その続きを発表する羽目になり、来年も忙しくなりそうです(大汗)。
昨日の学会は、いろいろ意見をもらえると思って、期待して出掛けました。ところが、細々した質問はありましたが、私の意図する部分に関し、質問はなかったですね。
何度も繰り返し書いていますが、アトピー性皮膚炎の湿疹が出るのは生後1か月からが多く、その湿疹から卵が入り、「経皮感作」を受けます。卵の数値が上がってくるまで1、2か月の時間が必要なのでしょう。生後3か月から卵の感作が一気に進みます。
経皮感作を受けると、もう卵アレルギーが始まってしまっています。0歳のうちから食べさせていけば、食べられることが多いものの、症状が出てしまう患者さんも一部います。
経皮感作を受ける前に何とかするとなると、生後1、2か月の時点での対策が必要になってきます。ただ、そこには大きな問題が横たわっています。湿疹がアトピー性皮膚炎なのかどうか?、どう治療していくのがいいのかどうか?という問題です。
私なりに方法論を考えて、こうした方がいいんじゃないかと提案しているのですが、その辺の意見が一番いただきたいと思っていました。
昨日感じたのは、アレルギー専門病院の先生は、早期対応にあまり興味がないんじゃないかということ。いや、興味はない訳じゃないんだろうけど、そういう発想があまりないのかなと感じました。
要は、生後6か月くらい以降の“できあがった”アトピー性皮膚炎、食物アレルギーを診ていることが多いからでしょう。やはり、生後5か月以前の“早く対応するとどうにかなりそう”という患者さんを普段診ていないので、食物アレルギー発症予防という観点をお持ちでないのかなと感じた次第です。
確かにこの月齢では、近くの小児科、皮膚科に行ってしまうでしょうね。そしてほぼ100%が「“乳児湿疹”だから大したことがない」とか言われ、中途半端な治療を受け、その結果経皮感作が進行してしまう結果につながってしまいます。
一番伝わって開業医が、食物アレルギーを予防しようなんて全く考えておらず、後押しして欲しいアレルギー専門医がそういう立場を取りづらいというか、見ている方向が違うんでしょうね。
食物アレルギー発症予防というとても大きな課題に取り組んでいるのですが、細々と主張していくしかないんでしょうかね?。