2年ほど前に当院を1歳過ぎの時点で初診した赤ちゃんがいます。
アトピー性皮膚炎があり、生後8か月時に前医でアレルギー採血を行われており、卵白6、ミルク6、小麦6でした。
初診時からアトピー性皮膚炎の状態が悪く、ステロイド軟膏をビシッと塗って、皮膚をキレイにする必要性を繰り返し言っていたつもりでしたが、なかなか皮膚の状態は安定しませんでした。
今では、それなりの状態です。ただ、ここ最近当院を受診される患者さんの中で、3大アレルゲンである卵、乳、小麦がいずれもクラス6って人は、なかなかいません。
もちろん、この場でなるべく早く食べさせることを推奨していますので、負荷試験は行っています。卵、乳、小麦いずれもアレルギー症状が出ました。つまり、数字だけではなく、卵アレルギー、牛乳アレルギー、小麦アレルギーを発症してしまっていたのです。
それでも食べるよう指導し、小麦は解除し、卵はカステラで少し症状が出ています。乳は2mlほどの摂取でじんましんと咳が出ます。
これまでも果敢に攻めて、徐々に食べられるようになってきてはいます。ただ、それでめでたし、めでたしにはならないのです。アレルギー採血で、エビやタコはクラス0なのですが、ソバはクラス3、イクラは5、タラコも5なのです。次回、アレルギー採血を行う時は、ピーナッツやクルミなども調べようと思っています。
この患者さんの経過からも言えると思うのですが、ここまで食物アレルギーが重症で、多岐に渡るようになったのは、アトピー性皮膚炎が重かったのと、まともに治療されていなかったことに尽きると思っています。
全国的にアトピー性皮膚炎に真面目に取り組んでいる皮膚科医、小児科医は極めて少ないのが現状です。要は、昨日も触れましたが、真面目にやろうとすると、時間がかかって効率が悪いので、どの医者もアトピー性皮膚炎や湿疹の患者さんを見て見ぬ振りをしているのです。
今回の患者さんも、本音はできるだけ早く受診していただきたかったです。生後3か月頃から湿疹が出始め、効かないような治療を受け続け、約1年後にようやく当院を受診されています。
生後3か月の時点で受診してくださっていたら、今とは相当違った状態になっていたであろうと考えています。
これまでの感覚から、赤ちゃんの湿疹を診る皮膚科医、小児科医の99%はアトピー性皮膚炎を診療はできない医者達だと感じています。湿疹が良くなっていないのに、同じ軟膏を処方し続ける医者は、ヤブだと言えるでしょう。こんな状態では通っていても、食物アレルギーが水面下で悪化していると思われます。
親御さん達も、もう少し赤ちゃんの湿疹についてピリピリして欲しいと思っています。


