13年前に研修先の福岡の専門病院から新潟に帰ってきて、食物アレルギーの診療をこだわってやっていきたいと決めていました。
当時は、食物負荷試験を行い、シロクロをつけて無駄な除去はしないようにと考えていました。
そうやって診療にのめり込んでいると、経口免疫療法という考え方が出てきました。いわゆる「食べて治す」って考え方です。食べさせてどんどん治っていく人と、そうでない人がいることに気づきました。
要は、重症だとなかなか治せないということです。特に牛乳は難しいと思っています。経口免疫療法が出てきた頃は、「食物アレルギーはなくなる」という勢いを感じたものですが、やはり大きな壁にぶち当たっているようです。
そこで私が目を付けたのは、食物アレルギー自体を発症予防したいということです。もちろん、成育医療研究センターのプチスタディが引き金になっています。例のアトピー性皮膚炎をしっかり治療した上で、生後6か月から少量の卵を継続に食べさせていくことで、卵アレルギーの発症を予防しようというものです。
昨年6月に学会が積極的に食べていくことを推奨していますが、状況が整理されないまま、いきなり発表されたので、思ったほど活用されていないようです。
アレルギー専門医であれば、もちろん知っているでしょう。ただ、診療で実践していますという医師はどれだけいるのでしょうか?。食物アレルギーが予防できる大きなヒントをもらったというのに、学会も含め、「絶対に予防してやる」という強い思いがほとんど感じられないのです。
こんなことを言うアレルギー専門医もいます。「湿疹がないのに、卵白がクラス1くらいの子どもは結構多い」などです。
これって本当でしょうか?。要は、経皮感作は防ぎようがないと決めつけているかのようです。
この辺は、ちゃんとした研究結果を学会で発表している医師は見たことないかな。なんかブラックボックス扱いになっているような雰囲気があります。
私の研究では、ほとんどがアトピー性皮膚炎です。中には非常に軽かったり、アトピー性皮膚炎と診断できないような軽微なものもありますが、何らかの湿疹が「ある」もしくは「あった」と思われるケースがほとんどです。
逆に、「食物アレルギーがあります」と言われると、アトピーの湿疹から経皮感作したんだろうと考えています。
こんな基本となることも、答を持たない専門医が多いのが現状だろうと思います。
これじゃあ、困るんですよね~。患者さんが!。


