小児科 すこやかアレルギークリニック

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「そんな簡単なものじゃない」
2018年09月20日 更新

昨日も、午前中で診療を終わらし、午後は某市に講演に行ってきました。

最近は、ぜんそくの患者さんも増えてきて、忙しさが増しています。学会も、食物アレルギーに根本的に対応するには、乳児期早期からの対策が必要ということを多くの医師に知ってもらいたいがために、学会発表を10回行う予定ですが、まだあと2回も残っています。

来月になれば、インフルエンザの予防接種も入ってきて、更に時間的余裕がなくなってきます。

「さーて、来週のサザエさんは~」じゃなくって、さーて、来年の学会は~、そろそろ準備も行わなくてはなりません。実際、一番早い学会では、エントリー締め切りが10月上旬だったりしています。

来年も今年のように10回学会発表するかどうかは、まだ決めていませんが、発表したいことは結構あります。というか、開業医としてマストのような気がします。

それは、アレルギー対策が、生後早期であればあるほどよいと感じているから。そして、早期と言えば、症状が出てまだまもない頃とも言えます。そのような、症状が軽度な状態で、患者さんは大学病院や専門病院には行きません。結局、近間の開業医を受診することになるでしょう。

多分、世の中の開業医の99.9%以上が、それに気付いていないことでしょう。開業医に気付かせたいのですが、学会発表しても開業医の出席は悪いので、直接伝えることはできません。

学会幹部に知ってもらうことで、初期治療の重要性に気付いてもらい、その役割は開業医にあるため、開業医を啓発するように学会に動いてもらうというのが一番だろうと思うのです。間接的なので、回りくどいでしょうが、そうするしか方法はないと考えています。

アレルギーマーチからすると、0歳でアトピー性皮膚炎が出て、それから食物アレルギーを発症し、その後ぜんそく、アレルギー性鼻炎が起こってきます。この流れの起点になっているのは、アトピー性皮膚炎であり、そのアトピーを早期に見つけ、治療に持ち込んでいくという発想で考えています。

アトピー性皮膚炎の治療を行うことで、それに続く食物アレルギー、ぜんそく、鼻炎の発症を抑え込むことができれば、夢のような話だと思いませんか?。

そういう感じの発表を来年はしていこうと考えており、カルテをひっくり返し、準備を始めたところです。まだ集計中ですし、始めたばかりなので、結果を話せるところまでいっていないのですが、現実は厳しいという印象です。

「そんな簡単なものじゃない」とあざ笑われているかのようです。なので、今日はテンションが低いのです…。

とは言え、それも日本のアレルギー界にとっては重要なデータになります。気を取り直して、来年の学会の準備を続けたいと思っています。