小児科 すこやかアレルギークリニック

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攻撃は最大の防御
2018年11月12日 更新

これは、よくスポーツで使われる言葉でしょうか?。

実は、食物アレルギーでもそのまま当てはまると思っています。

昨年夏になかなか印象的な赤ちゃんが当院を初診されました。生後8か月ほどで、離乳食で卵を食べ始めてまもない頃、事前が起こりました。

スクランブルエッグを1、2さじ食べ、1時間後に全身じんましんが出て、顔色が悪くなり、意識混濁に陥ったのです。親御さんも生きた心地がしなかったでしょう。救急搬送され、アナフィラキシーショックの診断で、治療を受けたそうです。

当院からだいぶ離れた街にお住まいの方でしたが、今後の方針を相談に当院を受診されています。さて、私は何と言ったでしょう?。「しばらくは卵は完全除去しなさい」なんて野暮ったいことはいいませんよ。「攻撃は最大の防御」ですから。

患者さんは、卵黄は食べていましたので、ゆでて時間をおいてから分離した卵黄で負荷試験をやることを薦めました。そして、実際、卵黄は食べられることを確認し、食べてもらっていました。

1歳頃に、当院得意の卵クッキーで負荷試験を行い、食べられていました。そして先日、やはり当院得意のパターンのカステラで負荷試験を行っています。

結果はもちろん、食べられました。あとは数ヶ月後に卵焼きに挑戦するのみです。ここまでくれば、卵アレルギーは克服したものと思っています。

もしからしたら、1年以上経った今でも、いまだに卵は除去し続けていたかもしれません。そして体重はまだ15キロに足りませんが、15キロになるのを待ってエピペンが処方されたものと思われます。

多くの医師が、「攻撃は最大の防御」という鉄則を守らず、守りに入っています。要するに、「食べるな」と言っている訳です。そして、親御さんも“そんな恐ろしいもの”は食べさせられないと考えています。

その結果、敵の術中にハマり、治りづらくしてしまうようです。食物アレルギーは、長年、どうしたら食べさせることができるかと考えながら、診療してきて結果、至った考えがあります。この場でよく書いていますが、できるだけ早い時期に、少しずつ食べさせることが重要だと考えています。

2歳、3歳まで除去なんていう小児科医も少なくないと思われます。その結果、毎日のように母が「卵は食べちゃいけない」と言って聞かせるため、本当に食べられなくなってしまいます。お子さんにとって、卵は“食べるべきもの”ではなくなってしまうのでしょう。

最近、全国各地から相談のメールをいただきますが、私が主治医ならそのようにはしないという遅れた対応ばかりされています。

今一度、「攻撃は最大の防御」という言葉を噛み締めていただきたいと思っています。