小児科 すこやかアレルギークリニック

クリニックからのお知らせ

病院からのお知らせ

依頼原稿
2018年12月08日 更新

今更ながら、私は田舎の開業医です。

“吹けば飛ぶよな”一介の開業医ですが、こだわりを持ってアレルギー医療に取り組んでいるつもりです。

小児アレルギー学会では、17年連続で学会発表を行っています。開業してからだと11年連続になります。

多分、多くの小児科医が総合病院での勤務医生活にピリオドを打ち、40代で開業医になると思いますが、開業医した途端、“自分の城”を守ることを優先し、学会発表はおろか、学会に参加することから遠ざかっていくようです。

つまり、医師としてのピークは開業直前で、その後緩やかに下降線をたどることが多いと思うのですが、私は日々進化していたいと願っています。

ただ、所詮田舎の開業医。学会発表しても、注目されることなんてほとんどありません。少し前まで、開業医でも外来で負荷試験はこれだけできるという内容で、何年も連続して発表していました。

ほとんどの開業医が、負荷試験から背をそむけ、アレルギー採血の数字だけで除去の指導をしていますから、私の行っているアレルギー症状を起こさない、リスクの低い負荷試験を世の中に広めたいと思って、何年も発表していたのです。

私が、開業医の立場で日常診療と同時並行で負荷試験をやっており、学会幹部が私のやり方に注目してくれて、全国各地に広めるきっかけになればと願っていました。

しかし、学会は「専門病院に紹介しろ」の一点張り。開業医に負荷試験なんてして欲しくないのでしょうから、取り上げてくれるはずもありません。さすがに私もその作戦をあきらめ、最近は早期発見・早期治療の発表に切り替えています(汗)。

そんな感じで活動している訳ですが、見てくれている人はいるものです。先日、多くの医師が読む、全国版の雑誌からちょっとした原稿の依頼がありました。急に依頼がきてビックリしました。

それは短いもので、もう書き終えましたが、養護の先生が読まれる雑誌からもエピペンに関する執筆を依頼されました。これも全国規模のものです。エピペンに関する話って、違う医者が書いているのに、大抵は“金太郎飴”のように同じですよね?。私は、私なりのアプローチで書いています。結構いい感じに書けています(笑)。

そして、今年10回学会発表しましたが、先週その一つから、発表内容を論文にしないかと持ちかけられました。ありがたい話です。

ただ、専門病院の医師は、研究も存在意義のひとつになっていますので、時間はそれなりにあるはずです。しかし、多くの患者さんが押し寄せ、朝から晩まで診療している開業医にその時間があるのか?。

“論文を書くこと”以外は頑張ってきたつもりですし、当院オリジナルのデータも多いので、今回は引き受けることにしました。でも、少し覚悟が必要です(汗)。

私としては、連日この場で、患者さんに知っておいていただきたいことを書くことの方が論文を書くよりも重視してきました。論文を書けば、医者の評価が上がるのかもしれませんが、私は特に名誉欲もありませんし、私の文章を楽しみにしていてくれている親御さんの少なくないようです。

締め切りが決められていますので、まだ余裕がありますが、徐々にこの場で書くことが難しくなっていくかもしれません。なるべく両立できるように頑張りたいと思います。