土日は、学会があり、休診にしてしまいました。
今年は、もう何回休診にしてしまったでしょうか?。こんな休診の多い開業医もそうそうないのでは?(汗)。
大阪で、総合アレルギー講習会というものがありました。日本の第一人者がその道の最新情報を講演し、それを拝聴するというスタイルでした。
以前は、春と秋に参加者が自分の研究成果を発表するという“学会”スタイルで行われていたのですが、最近はアレルギーの手技的なことも含めて、エキスパートを作りたいということなのでしょう。
それなりの効果はあるのでしょうが、例えば、食物アレルギーの診療に不可欠をされる「食物負荷試験」を田舎の開業医に広めることができるか?と言えば、それは難しいでしょう。
医師の裁量権が大きすぎて、負荷試験をやる、やらないは医師の自由だからです。せめて「アレルギー科」の看板を掲げているなら、やってもらいと思うのですが、「外来でできる検査ではない」とか言って、負荷試験から逃げ回ることもできてしまうのです。
アレルギー科を名乗るにも、専門医の資格を持っていたり、専門病院で研修したりしなくても全然オッケーなので、いかに医者のやっていることがゆるいかがお分かりだと思います。
負荷試験の必要性もやり方も理解しておらず、専門医に紹介することなく、「除去」と言っていれば、食物アレルギーの患者さんを「診た」ことになり、報酬が得られてしまうのです。要するに、デタラメをやっても、懐にお金が入るシステムができているのです。
これでは、負荷試験をやる医師も増えないし、専門医に紹介されることも期待できません。今年はスポーツ界でのパワハラ、日産の問題などいろいろと明らかになりましたが、それら以上に根深い「アレルギー医療」の問題だと思っています。
学会を運営する日本の第一人者たちは、こういう現実をどれだけ把握しているのだろうか?といつも思っています。