小児科 すこやかアレルギークリニック

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中等症がない?
2018年12月25日 更新

気がついたら、もう年末です。

果たして、自分がこの1年どうだったのか?。今年は少々無理をして1年間で10回の学会発表をしました。そこだけ見れば、「ちょっと頑張れたのかな?」と思うのですが、「医師や患者さん達に広く知ってもらえたか?」と考えると、残念ながらそれ程でもないということになるでしょう。

食物アレルギーが生後3ヶ月から一気に加速している事実を広く知ってもらい、超早期からの対応が必要だという認識してもらうことが目標だったので、目標達成は夢の夢って感じです。

当院は、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーに力を入れていますが、一般的に病気は「重症」、「中等症」、「軽症」に分けられると思います。

実際、アトピー性皮膚炎は湿疹の程度や面積により上記の3つに分けられます。ぜんそくも上記の3つの言葉が重症度分類に用いられています。

食物アレルギーも、明確にそういう分類はないようですが、食べて軽い症状なら軽症で、アナフィラキシーを起こせば重症、その間が中等症と捉えられているように思います。

でも、よく考えてみると、果たして本当でしょうか?。

ぜんそくやアトピーは治療しても治りづらい慢性疾患ですが、食物アレルギーは食べることが、治る方向に持っていけるという点で、他の2つの疾患と違うと思います。

イメージですが、軽症から中等症くらいならば、食べさせていると治る力は結構あるように思います。一方、重症化してしまうと、ほんの少しも食べさせることが難しく、治る方向へ持っていけません。

ですから、食物アレルギーについては、二極化しているように考えており、「軽症」と「重症」に分けられ、「中等症」は存在しないように思っているし、そう捉えてもあながち間違いではないと思っています。