昨日、スパイスアレルギーの精査について書きました。
確かに数あるスパイスの中で、コリアンダーなどのスパイスにアレルギーがあることを立証しても、食べ物を食べる際に「これにはコリアンダーが入っているのか?」となかなか調べようがないので、対応が難しいと思います。
ただ、かといって「カレーを除去しなさい」とか「スパイスは避けるように」なんて言われるよりは、対策の立てようがあろうかと思っています。
今回の患者さんは、アナフィラキシー症状も呈しているので、ある程度踏み込んだ検索が必要であると考えた訳です。にも関わらず、前医はあやふやな対応をしていました。
自分の肉親であれば、一生懸命になるのに、そうでないといい加減な医者っていっぱいいます。医者であれば、誰にでも分け隔てなく、同じようにベストを尽くさなければいけないのに、そういう感覚が麻痺し、“劣化”が進行してしまうのでしょう。
医師には専門分野がありますから、お互いの専門性を活かして、困ったら同業者に相談して、より良い医療を提供しようとすべきなのは、一般の方も理解できると思います。
ところが、私の地元ときたら、同業者からの紹介がほとんどありません。私は診療していて、対処に困る場合もあることはあります。その場合は“困る”し、日本の第一人者の先生に相談させていただいています。
田舎の開業医は“困らない”とみえて、専門医に紹介してくることはありません。この感覚が不思議でならないし、分かりたくもありません。
そういう医師は、私はハッキリ言って苦手です。よく、苦手な人でも話せば分かり合えるなんて言いますが、プロに徹して患者さんの健康を願って診療しなければならない立場なのに、効率や利益を重んじる同業者と分かり合えるはずはありません。
地域の同業者が連携して…なんていうのは、全国各地でほとんど期待できないことです。ですから、患者さんが医者のいいなりにならずに、納得いく医療を受ける努力が必要です。
今回の話を踏まえて、令和の時代は、患者さんには行動していただきたいと思っています。