小児科 すこやかアレルギークリニック

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best of the best
2019年06月04日 更新

珍しく英語のタイトルにしてみました(笑)。とびきりのという意味です。

先月、生後6ヶ月ほどの赤ちゃんが隣町より当院を受診されました。それ以前から“湿疹”があり、近くの小児科に通っていたのに、改善がないため、受診を決意されたようです。

こう書くと、勘のいい方はお分かりでしょう。アトピー性皮膚炎が見逃され、適切な治療もなされないまま、「経皮感作」が進行していきました。

具体的には、卵白クラス4、ミルククラス3、小麦クラス2というように、3大アレルゲンがどれも陽性でした。

こういう時の対応も、常連さんはお分かりでしょう。決して卵、乳、小麦は除去なんて言ってはいけません。そうですね、アトピー性皮膚炎を徹底的に治療し、更なる経皮感作を防ぐということと、卵、乳、小麦を早めに少しずつ摂らせるということです。

確か受診されたのが、ゴールデンウィーク明けでした。ですから、また1ヶ月経っていませんが、どこまでやったかというと、アトピー性皮膚炎の治療を行い、皮膚はいい状態を保てています。更に、卵、乳、小麦の負荷試験も終わっており、自宅で少しずつ摂っていただいています。

現在、生後7ヶ月です。既に卵、乳、小麦はどれも陽性になっていますが、これだけ対応が早いと、私の経験ではどれも治ってしまうことが期待できます。アトピー性皮膚炎もステロイド軟膏は中止できると思います。

この対応は、誰も言ってくれないので言いますが、best of the bestの対応だと考えています。全国の名だたる有名な専門病院でも受けられない医療だと思っています。

「それは言い過ぎ」と思われるかもしれません。いやいや、どの専門病院も負荷試験は混雑しており、1ヶ月で3回の負荷試験は困難だと思われます。仮に3つともやろうと思えば、半年から1年半かかってしまうことでしょう。

この年代は、できるだけ除去させないことがコツだと思っています。「除去」が食物アレルギーを悪化させるのは本当だと考えています。無駄に除去を続け、より食べられなくなることは避けなければなりません。

その点、学会は治るべき、乳児の赤ちゃんの負荷試験を速やかにできる施設を増やすべきなのに、何もしていないように見えます。その対応は急務だと思うのですが…。

0歳が治りやすいということに気づいていないのかなと思っています。