最近、新規受診の患者さんが少し多いようです。
皆さん、口をそろえて、「かかりつけ医から除去の指示をされているが、本当にいいのだろうか?」と言われます。
アレルギーの専門でない医師にかかっているのは当然として、専門医にかかっていても相談に来られます。
そして、私の答えばいつも一緒。「ノー」だと。除去が必要なケースってあるのだろうか?とすら思っています。
例えば、卵でアナフィラキシーを起こした患者さんがいたとします。卵は卵焼きなど濃いものを食べて症状が出ることが多いので、その前に卵の入った加工品は食べていることは多いようです。
卵アレルギーと判断すると、「卵は完全除去」と指示する医師も多いですが、濃いものを食べて症状が出たのなら、加工品などの薄いものは摂れるはずです。卵焼きは除去としても、加工品は除去する必要がありません。
いまだに結構多いのが、湿疹があって、アレルギー採血をする小児科医というケース。
湿疹があれば、8割が卵アレルギーというデータがあるくらいです。湿疹は、大抵がアトピー性皮膚炎なのですが、ほぼ全例“乳児湿疹”などと言われているため、過小診断・過小治療で「経皮感作」が進行しています。つまり、卵や乳が陽性化していることもあります。これを除去と指示しています。
私の感覚として、0歳の食物アレルギーはまだ寝ぼけていることが多く、負荷試験をやると結構摂れます。逆にこういった時に食べ進めていくべきなのに、「1歳まで除去」とか「2歳まで除去」なんて勝手なルールを患者さんに押し付けてきます。
最近は、専門医にかかっていても、相談に来られることもあります。「ナッツ類すべて除去」と言われたケースもありました。食べられそうなものは除去しないが基本ですから、アーモンドなど負荷試験をして無駄な除去を減らすのが基本です。
先日の学会で、卵を食べて2時間後に嘔吐するという「消化管アレルギー」という病気が結構いると報告されていました。講師の先生は、2、3歳で治ることが多いと言っていました。いやいや、当院は“ひねくれ者”なので除去はしていません。
微量でも食べさせている方がいいようです。だいたい1歳前後で加工品は食べられるようになるように感じています。
生後4ヶ月でミルクの値が陽性だと、4ヶ月で負荷試験をしています。1歳でピーナッツが陽性だと、ピーナッツを砕いて負荷しています。
多分、食物アレルギーは、どんな場合も食べることが大事で、除去は決していい方向には働かない気がします。根拠が明確にあるのかと言われれば、ちょっと困ることもあるかもしれませんが、除去して悪化してしまえば、私の責任です。除去することで悪化してしまうことを恐れて、なるべく早く少しでも食べさせるように心掛けています。
少しでも、食物アレルギーが“寝ぼけている”うちに手を打つのが極意だと思っています。でも最近、未体験のケースに困っています。生後7ヶ月でイクラが陽性の赤ちゃんです。イクラは食べさせない年齢ですよね?。なかなか悩みは尽きません(汗)。


