最近、よく分からなくなることがあります。食物アレルギーの“常識”についてです。
ずっと以前は、除去が“常識”でした。それが徐々に食べた方がいいのではないかということになり、必要最小限の除去となっています。
芸能人が時々公表するガンも、早期発見すれば完治する時代です。アレルギーも早期介入が克服のポイントだろうと考えています。ぜんそくやアトピー性皮膚炎の治療には、薬を使いますが、食物アレルギーの“治療”と言ったら、「食べること」ですよね。
早期介入なんですから、早期に少量から食べさせていくことで間違いなさそうです。早期というのは、3歳よりも2歳、2歳よりも1歳、1歳よりも0歳というか、食物アレルギーを発症した、もしくは疑いがある時点が一番若い訳ですから、気づいたらということでしょう。
食物アレルギーは、食べることでアレルギー症状が誘発されますが、症状を起こさない程度の少ない量が基準となります。
少なくとも、私はこのやり方で実践しています。発症したら、疑いがあれば早期介入ということですから、食物アレルギーの“常識”であった「除去」って必要でしょうか?。
口腔アレルギー症候群などで除去と指導することはありますが、特に卵、乳、小麦などは「除去」するヒマもないのではないでしょうか?。
現時点で多くの医師が「除去」と言っていますが、これって正しいんでしょうか?。私は正しくないと考えています。食物アレルギーの“常識”って何だろうと思ってしまいます。
ついでにもう1つ。日本人の“常識”としてピーナッツは3歳から与えましょうというものがあります。ピーナッツの粒が気管支に落ちて窒息することもあるから、上手に飲み込めるようになるまで待ちましょうということだろうと思っています。あと、生ものも小さいうちは避けるように指導されることが多いと思います。
ピーナッツしかり、イクラや甲殻類、軟体類が対象になると思いますが、私の経験上、これらはアレルギー採血すると、0歳や1歳で上がってくることに気づきます。日本人の常識として、3歳から与えるようになるので、それまで“除去”されています。
これらの食材は、日本人の常識として、“除去”されてしまい、早期介入ができないのです。食べることで治っていくことが期待できるのに、食べないことが推奨されているので、治りが悪くなる恐れはないでしょうか?。もちろん、窒息してもらっては困るので、食物アレルギーを中心に見た場合についてです。
これについては、誰も何も言っていませんが、私は早期摂取がカギなんだろうと考えています。実際、1歳児にピーナッツを潰して粉々にして1粒、2粒食べられるか負荷試験をやることもあります。
つまり、日本人の“常識”にも疑いの目を向けています。食物アレルギーって、医師からも“除去”と指導されやすく、私は除去が食物アレルギーを悪化させる部分は少なくなかろうと捉えています。
ちょっと過激な言い方になってしまいますが、食物アレルギーの“常識”をぶっ壊していかないといけないのだろうと思っています。