食物アレルギーに携わってきて、案じていることがあります。
基本的に除去になってしまっていること。子どもの3大アレルゲンである卵、乳、小麦は常に口に入る可能性があり、食べられるようにすべきですが、ピーナッツやソバ、魚介類は大人でもみられるアレルゲンです。
これらは、多くの医師が治そうともしていないように見えます。要するに「除去、除去」となってしまっています。
これらのアレルゲンの負荷試験をやってみますと、意外と食べられることを知っています。そんな中、当院の実績では、イクラやクルミは陽性率が高いのです。
アレルギー採血が陽性だから負荷試験をやるのですが、ピーナッツやソバ、魚介類などはそれなりに食べられるのですが、イクラやクルミは具体的には8割がた、陽性になってしまいます。
だと言って、イクラやクルミは白旗を揚げるつもりはありません。もちろん、親御さんのご意向に沿って負荷試験をしています。少しでも食べられないかどうかを判断しています。
今回、クルミがクラス3の幼児に対し、負荷試験を行いました。実は、数ヶ月前に少し食べられることを確認しています。その結果を受けて、日頃から1粒とか食べるようにしていました。
今回、5粒を食べられるかどうかの負荷試験をしました。結果的に食べられました。
クルミなどは除去を続けていると本当に治らないかまでは分かりませんが、少なくとも怖がって食べなければ、一生食べない習慣がついてしまうとは考えています。それは「食物アレルギー」と一緒ですよね。
でも、今回の患者さんはクルミを5粒食べられることを確認しましたし、これからも時々食べていってもらおうと思います。
ちょっと言い過ぎかもしれませんが、クルミアレルギーの可能性のある児を1人救ったのかもしれないと考えています。
この積み重ね、とても大事だと私は捉えています。


