食物アレルギーは、食べ物を食べられなくなる病気です。
本来、子どもは何でも食べて、発育、発達していかなければならないのですが、特定のものが食べられないとなると、家でも園・学校でも除去せざるを得ず、大変です。
軽ければ、誤って食べても緊急事態にはなりませんが、重症ならアナフィラキシーショックを起こし、命に関わります。周囲の大人は、常に緊張感を強いられます。こういう言い方は良くないのでしょうが、本人も含め、周囲も大きなロスになります。
専門医でも食物アレルギーは経皮感作以外でも起こると捉えているようですが、食物アレルギーにこだわって診療していると、だいたいアトピー性皮膚炎の存在を指摘できます。つまり、“湿疹”に対し意識を高く持たねばならないということでしょう。
どんなに重症な食物アレルギーの患児であっても、最初は軽い湿疹であったと思います。重症なアトピーが重症な食物アレルギーを作ることもあります。
厄介なのは、多くの小児科医、皮膚科医が「乳児湿疹」と診断をつけてしまうこと。多分、多くの医師はそう軽く捉えていて、湿疹の改善が悪いと、患者さんは他の医療機関を受診されます。そうすると、軽かったから、あの患者は来なくなったと考えるのだろうと思います。
実際、当院では様々な小児科、皮膚科から患者さんが逃げて来られます。ほぼ100%「乳児湿疹」と診断されているし、医師の紹介状もありませんし、かかりつけには黙って当院を受診されています。
これでは、なかなか悪い流れを変えることができないだろうと思います。医師達に「乳児湿疹」という診断をされていましたが、実はアトピー性皮膚炎でしたとも伝えられずにいます。
かかりつけから「乳児湿疹」と診断されていたとしても、湿疹の治りが悪ければ、アトピー性皮膚炎なのだろうと考えていただきたいと思います。湿疹がよくならないばかりか、同時並行で食物アレルギーも作られていきます。
とにかく、治りづらい「乳児湿疹」には要注意です。
かかりつけも悪気はないのでしょうが、自分の子を守るには医療機関を変えることが重要だと思います。しかし、2軒目も、3軒目も「乳児湿疹」と言われる可能性があります。そこが食物アレルギーが減らない要因の1つだろうと感じています。


