水曜午後はクリニックが休診のため、院外活動にチカラを入れています。
食物アレルギーの講演が多いのですが、園や学校が望むのは、誤食時の対応だと思います。誤ってアレルゲンを食べさせてしまえば、緊急事態になり得ます。
食物アレルギーが原因で滅多に死なないと思っているのですが、7年前の誤食死亡事故で死亡し得ることが明らかになりました。その影響が大きいのだと思いますが、全国各地で食物アレルギーの対応ができるように、研修会が行われいます。
食物アレルギーは、軽ければ蕁麻疹くらいで済み、そういう患者さんも少なくないと思うのですが、ちょっとアナフィラキシーショックが前に出過ぎているように思います。何でもかんでも、ちょっとの油断で死につながるかのような言い方をされることが多いのかもしれません。
もちろん重症児に関しては、正しく恐れて欲しいのですが、軽症から重症までいる食物アレルギーの全てに対して、恐すぎはちょっと違うんじゃないかと思っています。
どういうことかと言うと、軽症から中等症の食物アレルギーは治していけばいいのです。
食物アレルギーはいまだに除去されることが多いのですが、負荷試験を行い、食べさせてみると意外にも食べられたりすることをよく経験します。仮に症状が出ても、諦めずに食べさせていくと、より食べられるようになったりします。
ですから、昨日のような講演会では、当院の実績を示し、治るものは食べて治していきましょうとお話ししています。
多分、世の中には無駄な除去が蔓延しているのだろうと思います。積極的に食べさせていけば、やや極端かもしれませんが、重症な患者さんだけになると思います。そういうなかなか治らない患者さんを“正しく恐る”ということをして欲しいと思っています。
全国の研修会で、こうすれば治るよという話をしていけば、もう少し園・学校関係者の方々の心労も減るのではないかと感じています。