当院は、連日のように複数の新患が受診されます。
アレルギーで困っている患者さんがほとんどです。市外からの受診も多いのです。
いつも書いているように、ぜんそくを“風邪”、アトピー性皮膚炎を“乳児湿疹”と誤診されていたり、食物アレルギーは除去を指示されています。
“誤診”され、要は過小診断、過小治療されれば、よくなるものもよくならないですよね?。何度もその医療機関に通うことになります。患者さんは必死に通院していますが、一向に症状が改善することなく、医師の元にはその都度、成功報酬が入ります。つまり、言い方は悪いですが、医師にとっては“美味しい”患者さんな訳です。
全国各地でこんなことが繰り広げられ、膨大な医療費が失われています。この現状を多くの患者さんに知ってもらい、分かった医師の元を受診して欲しいと願ってきました。
肝心の医師は、わざとやっているのでしょうか?。そうではないだろうと思っています。ごく一部は、狙ってやっているのかもしれませんが…。
ぜんそくもアトピー性皮膚炎も、しっかりと診断をつけるために、本当に悪く、繰り返すものをぜんそく、アトピーと診断しなさいという日本のルールなので、見つけにくく、時間がかかるというのが一つの問題なのだろうと思っています。
私は最近は、ぜんそく、アトピー、食物アレルギーはできるだけ早期に診断して治療に結びつけていくべきと考えています。これは、日本の「ルール」とは相反するものですよね?。
仮に、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーと診断されていても、多分多くの医師が「慢性の治りにくい病気なので、だましだまし治療していくしかない」と捉えているのだろうと思います。病気を何とかしたいとと言うよりは、かわすって感じだと思います。
アレルギーは、慢性の経過を辿り、症状を繰り返しつつ、悪化していきます。対応のポイントは、病気は皆そうなのでしょうが、「早期発見、早期治療」なのだろうと思います。
日本のアレルギー医療の最大の問題点は、医師が治そうとしていないことなんだろうと思います。
自分で言うのも何ですが、治したいと願い、日々診療してきて、意外と治るのではないか?と考えるに至っています。キチンと早期に診断し、治療に結びつけ、症状を繰り返させないことが重要です。現状では、診断を確定しようとしている間に病気が悪化してしまうと感じています。
もっと日本の医師たちが、アレルギーを何とかしたいと願わないと、いい方向に持っていけないのだろうと考えています。