小児科 すこやかアレルギークリニック

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小麦200g
2019年10月07日 更新

最近、朝晩寒くなってきました。

それに伴い、ぜんそくの調子の悪いお子さんが増えてきました。外来をやっていると、朝晩に咳き込むというお子さんが目立つようになっています。

さて、当院のホームページ経由で、時々全国各地からアレルギーの相談メールをいただくことがあります。先日いただいたものの、メールアドレスが記載されておらず、返せません。

お困りでしょうから、ここでお返事しようと思っています。

Y県の方なのですが、お子さんが小麦アレルギーのようです。重症だったようで、一時は有名な専門病院に通われていたようです。そこで、目標は小麦200gを食べることと指導されていたそうです。

現在の主治医は、「100gで十分」と言っており、混乱しているようです。問題なのは、200gを摂ると咳が出ることだそうです。

小麦は、食事でパンや麺類の主食の他に、他の小麦製品が出れば、小麦の量が多くなってしまいます。

食物アレルギーの面倒なところは、体調の良し悪しで症状が出てしまうことがあること。小麦ですと、運動を併せることで、症状が誘発される可能性もあります。

例えば、卵アレルギーの場合、卵焼き1個を食べられるかどうかが問題ですが、卵を2、3個使ったオムレツを食べて、症状が出ても「卵アレルギー」となります。卵1個というのは、単なる目安にしか過ぎません。

同じように、小麦も100g、150gは食べられても、200gで症状が出るのであれば、気をつけなけければいけないのは、当然です。多分150gくらいがギリギリの線なのでしょうから、症状が出ない“ハズ”の150gを摂った際、体調が悪かったり、激しい運動をしたりすれば、症状が誘発される可能性が高まると思います。

給食では、場合によっては170gの小麦が出るそうで、やはり油断はできないと考えるべきでしょう。要は、今の主治医が小麦100gを摂れれば治ったも同然と高をくくっているだけのように思います。

小麦などは、摂り続けていれば、もっと摂れるようになっていくと思われ、本格的な解除は時間の問題だと思われます。もっと摂り続けることが大切なんじゃないかと考えています。もう少し慎重な対応をお願いしたいと思っています。