小児科 すこやかアレルギークリニック

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早発早治
2019年10月12日 更新

本日が第12回すこやか健康フェアの開催日でしたが、延期とさせていただきました。それに伴い、今日は休診のはずでしたが、通常通り診療となります。

フェアの方は、楽しみにしてくださっていた方々のために、中止ではなく、延期としています。講師の先生と相談の上、1月、2月は吹雪で大変だと困るので、3月に仕切り直しで開催予定です。

開院以来、ずっと食物アレルギーに力を入れた診療をしてきました。開院当時の12年前は、私自身のここまでアトピー性皮膚炎が食物アレルギーに影響を及ぼしているとは知りませんでした。

今は、アトピー性皮膚炎があるから食物アレルギーも起こるくらいに捉えています。「経皮感作」と言って、皮膚から食べ物が入って卵や牛乳アレルギーを起こす訳ですが、専門家は皮膚以外にも食べ物の入るルートがあると考えています。

私は、ほとんどが皮膚だと考えています。患者さんのほとんどが、軽症から重症のアトピー性皮膚炎を持っているからです。ただ、1歳とか3歳とか成長してくると、軽いアトピーはかなり落ち着いてくるため、その時点で診察しても「アトピーではない」と判断されてしまいます。アトピー性皮膚炎があっても、見極めづらいのです。

となると、アトピー性皮膚炎の所見が顕著というか、分かりやすい乳児期にきちんと診断してしまうことが大切だと考えています。その肝心の時期に、多くの小児科医、皮膚科医が「乳児湿疹ですね」と言ってしまうことが問題なんだろうと思います。

食物アレルギーに力を入れていると、アトピー性皮膚炎の早期発見・早期治療が非常に重要であることに気づきます。

先日、ある皮膚科で乳児湿疹と診断され、過少治療を繰り返されたきた乳児が、ミルクアレルギーの症状を起こし、ミルクがクラス4だったというケースを経験しました。これは言っては悪いですが、“手遅れ”の状態です。ミルクは、卵よりも数値が高いと治りにくいようです。

多くの医師は、乳製品の除去と言えば済みますが、無責任にも治そうとは考えおりません。正直、治すのは困難が伴うと考えています。“早発早治”(早期発見・早期治療の勝手な略)の取り組みは、極めてメリットが大きいということを広く知ってもらう努力を続けようと思っています。