先日、ある幼児にピーナッツの負荷試験をやりました。
ピーナッツの数値は、クラス2だったかな。最近、ピーナッツに関して便利な項目があります。それは、Arah2です。
よりピーナッツアレルギーを評価しやすくしてくれます。当院の経験では、ピーナッツがクラス3くらいであっても、Arah2がマイナスならば、だいたい食べられます。
今回の患者さんは、Arah2がプラスマイナスでした。まさに食べられるかどうかは、ビミョウなところです。
多くの方がご存知のオボムコイドという項目があります。よく言われるのが、卵白が陽性であっても、加熱卵白を意味するオボムコイドが陰性ならば食べられる、陽性ならば食べられると考えられています。
オボムコイドは、Arah2と同じように卵が食べられるかどうかを判断する指標に使われているようです。個人的には、Arah2の方がよっぽど鋭敏です。少なくとも卵の加工品が摂れるかどうかは、オボムコイドはそんなに参考にならないように思っています。
何れにしても、今回はArah2がプラマイだったので、やってみるしかないという状況でした。
0.2gから開始し、増やして1粒(0.6g)食べさせたところで、急に食べるのを嫌がり、軽いじんましんが出てきました。こので中止としました。
やっぱり、わずかに食べられるという“ビミョウ”な結果でした。個人的には、0.2gくらいは食べていってもらった方がいいと考えています。
世の中には、ピーナッツが検査陽性だから除去って人が非常に多いと思いますが、Arah2を調べた上で負荷試験を行えば、除去する必要がないとか、少し食べられることが分かるという人は多いんだろうと考えています。
決め台詞として、「ピーナッツなんてどうせ食べなくてもいいでしょう」なんて医師は言うのでしょうが、患者さんのことを考えていないと思います。少なくとも当院では、ピーナッツアレルギーでも治したいという方が大勢います。