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アレルギー専門医
2019年11月21日 更新

アレルギー学会認定の専門医を持っています。

個人的には、「資格」よりも「腕」だと思っているので、専門医の資格は取るつもりはなったのですが、周囲の勧めもあり、10年ほど前に取得しています。

確かに専門医の資格を持っている医師は、アレルギーにこだわっている人が多く、資格の有無で、例えば紹介状を書くかどうかの目安になります。

せっかく自分が手塩にかけてアレルギーの患者さんを診てきたのに、転居により、まったく分かっていない医師に紹介状を書くようなことはしたくありませんから。

ただ、それだけで本当の見極めができるかといえば、そうでもないところが難しいところです。

アレルギー専門医といっても、アレルギーの分野に精通し、先進的な研究をして、学会でご活躍の医師ともいますが、そうでない医師もいるようです。

例えば、食物アレルギーで言えば、食物負荷試験なしに適切な診療はできないとされます。負荷試験も医師により様々なようです。専門施設に紹介する人もいますが、自分のところに抱え込んでいる人もいるようです。

個人的には、食物アレルギーは「食べる」ことで治る方向に進むと捉えており、負荷試験をしない医師は、どうなんだろうと考えています。治ることを放棄して、専門医と言えるのかと思います。

ただ、負荷試験をやればいいってものでもないと思います。負荷試験を行い、アナフィラキシーを起こすのは避けるべきです。それは医療機関がどのように食べさせるかが決まっていて、そのルールに従い負荷試験をやっており、要はどうにでも食べなさいと言って、激しい症状を起こさせてしまうこともあるようです。

これはいけません。お子さんは早いと1、2歳から食べるのを嫌がるようになります。年齢が長ずれば、その確率は上がるように思います。

そうならないようにするには、無理な、自分のところのルールを押し付けるような負荷試験はしないことでしょう。「あれ」と思ったら、その日は撤退することも必要だったりします。

無理のない負荷試験のできる専門医に増えてほしいものだと考えています。