小児科 すこやかアレルギークリニック

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真逆
2019年11月25日 更新

最近、感じることですが、アレルギーは逆のことが多いようです。

早期発見、早期治療の重要性を説いていますが、ぜんそくは“風邪”、アトピー性皮膚炎は“乳児湿疹”などと診断され、適切な治療が行われないでいます。

診断を確定するために、慢性の経過を確認することもポイントですが、多くの医師が非常に悪いものだけを「ぜんそく」や「アトピー性皮膚炎」と捉えているため、なかなか正しく診断されることがないし、されたとしても遅れてしまうようです。

ちゃんと診断された方がいいとお思いの方もいるでしょうが、診断が確定される頃には、かなり症状を繰り返し、悪化しやすくなっているようです。

各々の医師が、ぜんそくやアトピー性皮膚炎という病気の概念を変えないといけないし、早く見つけるメリットを知らないといけないのだろうと思っています。

そして、食物アレルギー。いまだに多くの医師がアレルギー採血の結果を見て「除去しなさい」なんて言っていますが、私の診療経験からして、早期から少量ずつ食べさせることが一番重要です。治るべきタイミングで、治ることを遠ざけてしまっているようです。

まとめてみると、ぜんそくやアトピー性皮膚炎の症状が出ているにも関わらず、適切に治療を行わずに難治化させているように思えるし、食物アレルギーも除去をして、治らない方向に進めているように感じるのです。

医師の世界は、保守的な人が多く、従来の方針を切り替えることをしたがらない傾向にあります。いま行われている“治療”をやや極端に言えば、「真逆」に持っていかなければいけないと考えています。

多くの医師が、私と同じように考えて、「どうしたら子どものアレルギーを克服できるか?」と問題意識を持って診療してくれたら、皆が私と同じような方針になるのだろうと思いますが、そうはなっていないし、方針を揃えるためには、多くの医師の意識改革が必要なのでしょう。

各医師は自分のやってきたことに自信を持っているようで、それを変えることは困難です。「オレはずっとこれでやってきた」と考えているため、変えることができないのです。

これからの小児アレルギーはどうなっていくのでしょうか?。注視していきたいと思っています。