今日のタイトルの意味は、いろいろな食べ物が感作を受けていることを指します。
乳児期のアトピー性皮膚炎が重症だった人が、こうなりやすい傾向にあるように感じています。
これも経験することなのですが、そういう多抗原陽性のお子さんに負荷試験をやると、どれも食べられない人もいますが、数字だけで案外食べられる人もいます。
魚介類やソバ、ナッツ類が検査陽性だと、怖くて食べさせられないという親御さんも多いでしょうが、意外と食べられたりします。やはり負荷試験は不可欠です。
昨日、いきなり講演が決まり、話に行ってきました。
市外なので、少々遠いとは思ってはいましたが、山を越えなくてはなりません。いわゆる、くねくね道を走るのですが、特に冬季は女性の運転では不安だろうと思いました。
このお母さんのお子さんが、既に20回ほど負荷試験を受けていらっしゃいます。親御さんは、暑い夏も寒い冬も、こんな山道を負荷試験のために当院に通ってくださっていたと思うと、胸が熱くなりました。
地元に負荷試験をやってくれる施設がないための受診でしたが、親御さんに大きなメリットがなければ、受診する意味がなくなってしまいます。
この患者さんの抗体価を示します。卵白4、小麦4、エビ5、イカ4、タコ4、アサリ4、ソバ2、ピーナッツ2。どれも派手な値を取っていますが、負荷試験はクリアしています。
多抗原陽性なので、まだ負荷試験は終わりません(汗)。乳とイクラやクルミも陽性ですが、厳しいようです。
そもそも、当院で最初から診ていた赤ちゃんがここまで多抗原陽性になることはありません。要は、“乳児湿疹”などと言われ、過小診断、過小治療の末にこうなってしまったのだと思います。
昨日は、アトピー性皮膚炎の管理がいかに大切か、負荷試験を受けることの重要性についても参加者の方々にお話視してきました。周辺のお母さん方にも広まるのいいのですが…。