小児科 すこやかアレルギークリニック

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やめられない、止まらない
2019年12月09日 更新

もう師走です。

今年も食物アレルギーの早期発見、早期治療の有効性を中心に学会発表を何度も行ってきました。

ペースでいうと、約1ヶ月に1回でしょうか?。流石に今年の発表は終わっています。それこそ、プロ野球の選手のように、シーズンオフは今季の疲れを取る方がいいのかもしれません。

今は何を夢中になってやっているかというと、来年の学会発表の準備です(汗)。

ここのところ自分の歴史上、最多の学会発表を更新しています。普通、開業すると、医師は学会発表を“卒業”するのか、学会活動はピタリと止まるのですが、私は進化したいと願っています。

そろそろ学会活動も減らしていこうと思っていたのですが、たまたま、食物アレルギーの早期対応の重要性に気づいたからということなのでしょうが、止みません(笑)。

昨日も日々の診療のカルテを検索していたら、ついついその結果を知りたくなって、深夜1時まで医院で仕事をしていました。

来年の発表ネタはこうです。ある1年以上の期間に、0歳で食物負荷試験をやった患者さんの成功率と、その後の経過です。つまり、早く食べさせと、食べられるようになっているか?ということです。

ちなみに今年の発表ネタの中でも、そこには触れています。アトピー性皮膚炎のある乳児の卵、乳、小麦の感作率と、食べて症状が出る可能性があるので、全例医院で負荷試験を行っています。

卵、乳、小麦の陽性者は、2年ほど経過を見た上で、誰1人として完全除去はなく、中には少数ながら途中で受診の途切れる人もいますが、経過を追えた中では、卵は1人をのぞいてカステラまで食べていました。乳はアナフィラキシー経験者もいましたが、最低でも50mlは摂れていました。小麦は全員うどん100gを摂取しています。

早期に食べさせると、治りやすいという傾向を表しているのだろうと思います。ただ、この時は対象の人数が少なかったので、来年はもっと人数を増やして、本当に治るのかを検討したいと思っていました。

卵は100数十人、乳は数十人、小麦は十数人を対象にしています。卵はカルテの集計を終えていて、昨日は乳と小麦の集計を始めたら、止まらなくなって、深夜まで作業をしていたという訳です。

多くの方が関心のあるところだろうと思います。私も「知りたい、知りたい」と思ってやっていたら、カッパえびせんのように“やめられない、止まらない”状態となり、一気に作業が進みました。

さすがに今日は結果を発表しませんよ(汗)。でも、今回の対象の中には離乳食として卵、乳、小麦を食べて、すでに症状の出ている人も結構含んでいます。

多くの医師が「じゃあ除去ね」なんて言っているところを、果敢に食べさせて、どうなったかという結果なのです。いずれ発表していきたいと思っています。