小児科 すこやかアレルギークリニック

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あれもこれも
2019年12月21日 更新

以前も触れたと思いますが、カシューナッツとクルミがちょっと問題になっています。

小学校に上がっても、これらを食べられるかどうかハッキリしない児童がいて、親御さんは食物アレルギーの認識がないため、これらを除去してくださいという診断書を提出せずに小学校に入学してきます。

学校では、カシューナッツやクルミが出ますから、本当にこれらにアレルギーを持っている場合に、食べた際にアレルギー症状をきたしてしまうのです。

園児の場合は、もっと複雑です。ナッツ類の他にソバやエビ、タコ、貝類、魚卵などを口にしていない可能性があります。

確かに、生ものやナッツ類は、3歳くらいから与えるという暗黙の了解が日本にはあるようです。さらに卵アレルギーがあったりすると、こういった食べ物を与えるのがつい怖くなってしまい、食べるのがどんどん遅くなってしまいます。

実際、食物アレルギーの診断書を希望して受診された親御さんに、「ソバやイクラなどを食べさせていますか?」と質問すると、「実は〇〇や□□はまだ食べさせていません」という回答が返ってきます。私が聞いた中では、「何でも食べさせています」という回答の方が珍しいと感じています。

現実的に、あれもこれも食べさせていないという幼児、学童もいる訳ですが、園や学校はたまったものではありません。事故が起きれば、園や学校の管理責任が問われてしまうからです。

こういうケースでは、なるべくアレルギー採血をさせていただくことにしています。どれもクラス0と示されると、大丈夫そうだということになり、家で食べさせても何も起きないという根拠になると考えているからです。そうは言っても、なかなか食べ進められないこともあるようですが…(汗)。

園や学校では、アレルギー体質があって、あれもこれも食べさせていませんというお子さんにはご注意いただきたいと思っています。