先日、ある幼児に卵焼きを用いて負荷試験をやろうとしました。
「どうせ食べないでしょう」と母から言われたけれど、「やってみましょう」と私が言ったのでした。
親御さん曰く、かなりの偏食だそうで、家でもいろいろと卵を食べさせようとするのだけれど、食べてくれずご苦労されていたようです。
難敵だとは分かっていましたが、医院で他の子と一緒に食べさせてみると、意外と食べてくれることもあり、少し期待していました。
市の保健師にも相談していたようで、3歳頃が偏食のピークだそうで、それが過ぎるまでは難しいでしょうと言われていたそうです。
実際、負荷試験をやってみて、やっぱりダメでした。ほとんど食べてくれず、断念しました。
食物アレルギーの診療に負荷試験は欠かせませんが、負荷試験で食べてくれないのは、本当に困ります。ただの好き嫌いのこともあるでしょうし、あと本人しか分からない、“これ以上食べると身の危険を感じて”食べないこともあるからです。
今回の場合はどうか?。アレルギー採血で、卵白は反応が出ていました。ですから、卵アレルギーの可能性は十分あります。しかし、母が言うには、かなりの偏食で、相当に手強いとのこと…汗。
母は偏食が治るまで待つしかないと考えているようです。ただ食物アレルギーは、食べないと“食べないこと”が当たり前になってしまい、より食べられなくなってしまうと思っています。
食物アレルギーにとって、偏食は強敵であると言わざるを得ません。