毎日のように負荷試験を行っています。
よく書いているように、0歳のうちから食べさせるのが食物アレルギーの攻略法だと考えています。
となると、例えば除去期間の長い10代の患者さんは、かなり部が悪いと思っています。日々除去していると、その食品を避けるのが当たり前になってしまい、食べることに恐怖心しかない状態になってしまいます。
今日のタイトルは、ある日の負荷試験に12歳が2人、14歳が1人という負荷試験でいうと“高齢”の患者さんがまとまった日があったことに由来しています。うち2人は兄弟でイクラを除去していました。他の1人はピーナッツアレルギーで、ピーナッツを除去していました。
3人とも除去に慣れており、負荷試験をやることに対し、こころよく思っていませんでした。しかし、ダラダラ除去していても、メリットは何もなく、思い立った時に白黒をつける努力はすべきだと考えています。
そうは言いつつも、ご本人達は怖くて怖くと仕方ないと思います。そこは理解しつつ、ある意味、心を鬼にして対応せざるを得ません。
ただ、気をつけなければならないことは、“失敗してはいけないこと”です。つまり、無理やり食べさせて、強い症状を起こさせてしまった日には、「もう二度と食べたくはない」となってしまいます。
せめて、軽い症状で終了しなければなりません。できれば、症状の起こる一歩手前で終了とするのがベストでしょう。
イクラの兄弟は、下の子が1粒食べて、「気持ちが悪い、もう食べたくない」と言ったものですから、そこで終了としています。上のお子さんは、緊張して食べていたものの、3粒は無事に食べられることが分かりました。今日のところは、ここで終了としました。
ピーナッツの子は、恐る恐る増量し、3粒食べられました。意外にも「美味しい」とのこと。以前、ピーナッツを食べて軽く症状が出たにも関わらず、少しは食べられることが判明しました。
ちなみに、3人ともイクラとピーナッツの検査は陽性でした。10代であっても、意外と食べられる人は食べることができるのです。
医者も親御さんも食べることをあきらめる年代かもしれませんが、あきらめてはいけないということを教えてくれている気がします。