小児科 すこやかアレルギークリニック

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2020年01月27日 更新

食物アレルギーの中で、卵アレルギーが最多とされます。

当院のデータですと、乳児期に“湿疹”があると、3分の2に卵白の経皮感作を起こしてしまうくらいハイペースです。

そして食べさせ方が悪いと、卵アレルギーを発症してしまいます。先日、そんな患者さんが当院を受診されました。

食物アレルギーは、皮膚を通して発症することが多く、まずアトピー性皮膚炎がないといけないのですが、キチンとアトピー性皮膚炎と診断されていることはまずありません。アトピー性皮膚炎と診断された上で、強力に治療されていれさえすれば、経皮感作は防ぐこともできたりしますが、医師達の認識が薄いため、まず困難です。

そうして、水面下で卵アレルギーを発症していきます。これも“湿疹”と“卵アレルギー”の関係を理解している医師がほとんどいないため、離乳食で卵を食べさせてみないと、分からないし、食物アレルギーを疑える時点でようやく医療機関を受診します。

ただ、更に問題があります。患者さんが卵を食べてアレルギー症状を起こしたため、かかりつけ医に相談したそうです。具体的には嘔吐が見られています。

以前にも少量卵を食べたことがあることを理由に、「卵アレルギーではない」と言われてしまいます。卵は、乳や小麦よりも嘔吐などのお腹の症状を起こしやすいのです。また少量の卵を食べていても、摂取した量が多ければ、発症してしまうのです。

専門医に紹介されることなく、「食物アレルギーではない」と言い切られてしまう訳です。

更に、病院で検査したら、卵白クラス4、オボムコイドという加熱卵白もクラス4という高値であることが分かりました。今度は病院の医師から「少しずつ食べさせなさい」と言われます。

医師もクラス4ということから、食べたら症状が出ることを把握しているようです。「症状がひどければ、救急車を呼んでも構わない」と続けたそうです。

卵アレルギーがないと言われたり、あると言われたり、家で食べさせて救急車騒動の可能性を示されたら、親御さんは不安で、恐怖でしかないと思います。

にも関わらず、専門医に紹介してこない。これが私の地元です。