食物アレルギーの検査で、クラス6とは最高値を表しています。
今の風潮だと、卵白がクラス6だと完全除去となると思います。その辺の内科医も含めて、小児科医は口を揃えて「除去しなさい」と言うことでしょう。
現実的な答えを示したいと思います。
これまで地道に負荷試験をやってきて、卵白がクラス6の患者さんであっても卵クッキーを用いた負荷試験を行っています。全例ではないですが、22名に対し、無症状が19名でした。つまり、ほとんどが何の問題もなく食べられています。
多分、多くの医師がとんてもないことが起こるなんて捉えていて、実際は何も起きないのです。残りの3例はアナフィラキシー かと言うと、そんなことはありません。内服薬で様子を見られる程度の症状でした。
食物アレルギーの基本は、「必要最小限の除去」です。つまり、安易に完全除去することなく、このように加工品でも食べられれば、食べる姿勢が示されています。
そうすると、もう少し食べられる量が増えていき、当院の戦略ならば、カステラや卵焼きを食べられるレベルに引き上げていくことができます。
安易に除去を継続すれば、食べられる量を引き上げることができる可能性が高いのに、何もしないことになります。食べられるかもしれないのに、何もしないのは、それは違うと思っています。