小児科 すこやかアレルギークリニック

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除去も必要!?
2020年03月30日 更新

食物アレルギーにチカラを注いできて、18年になります。

それ以前は、私も“非専門医”でしたので、除去と指導していたのですが、専門施設で研修してから、食物アレルギーにチカラを注ぐべきと感じました。

それ以来、食物負荷試験を行い、多くの医師に先駆けて「少しでも食べさせる」という方針をとってきました。

その結果、最近では“除去”はいけないものだという考えに至りました。

その真意は、この場でも時々触れています。要するに、できるだけ早いうちから、少量を食べさせていくことが重要だということです。

いたずらに除去を継続すると、食べることに恐怖心を抱き、体が受け付けなくなってしまいかねません。そういう恐怖心を抱く前に、いかに摂らせていくかが大切なポイントだと思っています。

先日、イクラの負荷試験を行いました。数年前はクラス5でした。数年に渡り除去をしてきて、先日再検査をしたら、クラス2だったかに低下していました。ここは負荷試験の出番です。

負荷試験の結果、数粒なら食べられることが判明しました。イクラ1粒でも症状が出る人がいる中、かなり健闘したと言えます。時々、数粒でも食べてもらおうと思っています。

当院のデータで、イクラはアレルギー検査が陽性だと、食べて症状が出る可能性が極めて高いことを証明しています。クラス5では、相当難しかったと思われます。

それから数年経ち、イラクの数値が下がってきたため、負荷試験を勧め、その結果はいま言った通りです。クラス5と判明した時に、負荷試験はやろうとは考えませんでした。

除去って、有効なんでしょうか?。ケースバイケースだと思うし、除去してもイクラの数値が下がらない人もいることでしょう。

やっぱり食物アレルギーって難しい…(汗)。