昨日、大人にも多いアレルゲンとして、エビの話をしました。
今日は、ソバについて触れたいと思います。ソバもアナフィラキシー を起こす怖い食品と捉えられているように感じています。
当院で行なったソバの負荷試験の一部のデータです。ソバの検査結果が、0とか1でも不安で食べさせられない患者さんにも負荷試験をやっていますが、これは加えていません。クラス2以上で、多くの医師が除去と言ってしまうようなケースに対してです。
結果を示しますが、陽性率は19.4%。つまり、8割は何ともなかったということです。しかも、2割弱が何らかの症状が出た訳ですが、今回アドレナリン注射を1例もありませんでした。
この結果、どう捉えるべきでしょうか?。ソバがクラス2以上だと、一生除去するものと思っている方もいるでしょうが、一つの目安として、8割は除去する必要がない可能性があるのです。
残りの2割もアドレナリン注射がいなかったということは、それほど激しい症状は見られなかったということになります。
ダラダラと除去を続け、食べるのが怖くて仕方ない状況になる前に、専門医の指導のもと、負荷試験を受けることをお勧めします。「鉄は熱いうちに打て」という諺がありますが、食物アレルギーについてもしかりです。
こういう正しい認識を持っていただきたいと思います。