小児科 すこやかアレルギークリニック

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指で背中に
2020年04月02日 更新

食物アレルギーは、食べて症状が出るものだけではありません。

「えっ」と思われる方もいらっしゃることと思います。皮膚に食べ物が付着して赤くなるのも食物アレルギーですし、小麦粉を吸って呼吸器症状をきたすのも食物アレルギーの症状です。

舞った小麦粉を吸って呼吸困難をきたすこともありますが、そんなに頻度は高くないようです。しかし、牛乳が皮膚に付いてそこが赤くなるなんてことは、ソコソコあるように思います。

園や学校で、食物アレルギーの症状を起こしてしまうと、事故として教育委員会に報告しないといけないようです。となると、皮膚への付着、吸入で起こるものも医師は把握していないといけないのだろうと思います。

しかし、そこまでちゃんと把握している医師は、専門医でもほとんどないのではないでしょうか?。空気中に舞った小麦粉を吸わせる“負荷試験”なんて聞いたこともありませんし…。

ただ、皮膚の付着はない訳ではありません。小学生であれば、調理実習などで生卵を触ることもあろうかと思います。それも“事故”になってしまうので、厳密にいえば、卵焼きを食べられるようになり、卵の解除をしようとしても、皮膚に付いて赤くなるようなら、解除できないということなのだろうと考えています。

園、学校側は“事故”を起こしたくないので、やたらと除去にさせたがります。一方、私は解除できるなら解除を果たして、園、学校側に手間をかけさせたくないと考えているし、解除できるものを除去を続けて、精神的に食べられなくなるのを避けたいと思っています。

で、どうしているかと言うと、母に生卵を指に付けて、患児の背中に塗ってもらっています。しばらく待って赤くならなければ、問題なしということで解除にしたい考えです。

あくまで私の印象ですが、卵焼きの負荷試験をクリアするような患児は、背中に生卵を塗っても赤くなることはまずないようです。卵アレルギーの児に卵を食べさせようとして、口の周りの付着した部分が赤くなることはたまに経験します。でも、治った頃は問題にならないということなのでしょうか?。

食物アレルギーの診断書を正しく書くということは、結構難しく、手間がかかるということなのでしょうね。