小児科 すこやかアレルギークリニック

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4週連続
2020年04月04日 更新

日々真面目に診療していると、週末が楽しみだったりします。

いえ、厳密には診療も楽しいものですが、土曜の午後は休診なので、週末の1日半は仕事から離れた時間を過ごせる訳です。趣味なり、プライベートに過ごせる時間となります。

そんな中、今日もそうなのですが、プライベートな時間を一部仕事に割いています。土曜の昼過ぎに、気道過敏性試験を行っています。

少し前にも触れたのですが、気道過敏性試験とは、運転免許の「卒業試験」のようなものです。どういうものかと言いますと、食物負荷試験とやっていることは一緒です。

ぜんそく発作を起こす薬を用意します。それを倍々希釈して、10種類の濃度の薄いものから濃いものまでの薬液を用意します。それを薄い順から2分吸入して、呼吸機能検査をして、次の濃さの吸入をして呼吸機能検査をして、ということを繰り返します。

もし途中でぜんそく発作が引き起こされてしまうと、呼吸機能検査が悪い数値を取るようになります。最後まで悪化なく乗り切られれば、「合格」と判断され、ぜんそくの状態はかなり良く、治療の手を緩めても良いということになります。

一方、「合格」と判定されなければ、ぜんそく治療は継続となります。食物負荷試験もそうですよね。最後まで辿り着ければ、除去解除となります。

本日も、診療後に気道過敏性試験が予定されています。4週連続ですから、先週までて3人の合否を判定しています。

1人は合格とは言えず、他の2人は合格と判定しています。この2人はぜんそく治療が終了へと進むことができます。つまり、ぜんそくが治ってきたのではないかと考えられるのです。

日本のアレルギー診療のイマイチなところは、多くの医師が漫然と薬を出し続け、本気で直そうとはしていないように見えることだろうと考えています。

食物アレルギーは漫然と除去され、アトピー性皮膚炎に至っては、ビックリするくらいステロイド軟膏の使い方が中途半端です。少なくとも改善の方向へ持っていくことはできません。ぜんそくも症状に見合った治療がされていないことも多いようです。

アレルギーは慢性疾患のため、そう簡単には治らないと思いますが、いつか治る日を夢みて、継続的にしっかりとした治療が行わるよう期待したいと思っています。