昨日に引き続きまして…。
食物アレルギーで最もしてはいけないとは、「除去」なんだろうと思います。
「えーっ」と思う方も多いと思います。これまでの歴史上、「除去」が基本だったから。でも、最近は除去していたから、治らなくなったんだろうなと思うケースは結構あるように思います。
それは、食べたせていれば治ったものを、食べさせなかったから、治りづらくしてしまったという部分と、食べることを怖がり、除去していたら、体が受け付けなくなってしまったという部分の両方だろうと考えます。
昨日も触れましたが、濃いものを食べてしまい、アレルギー症状を起こしてしまっても、薄いものを食べて症状が起きなければ、薄いものは食べていいはずなのに、1年除去だなんて言われて、かえって治りづらくしてきたように思うのです。
この辺のことは、早く食べさせたグループと、除去を続けていたグループの比較が必要なのでしょうが、当院に来られた患者さんを研究のために遅く食べさせようなんてできないため、なかなか比較が難しいのだろうと思います。
ただ、0歳から食べさせていくと、ほとんどが順調に食べられていきます。当院の実績でも卵、乳、小麦は順調にいきます。他もできるだけ早期に食べさせようとしています。例えば、日本のルールとして3歳くらいから食べさせていくことが推奨されているものであってもです。
この辺の考え方が世に広まるのは、だいぶ何年も先のことと思われます。ぜんそくやアトピー性皮膚炎は、薬を使わないと治す方向にもっていけませんが、食物アレルギーは“食べること”が治療の一歩で、薬の使用は必要としません。
シンプルに“食べさせること”をより早い段階で、ということが重要なんだろうと確信しています。