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私は戦ってはいない
2020年04月20日 更新

日本全体に新型コロナウィルスが暗い影を落としています。

本来なら、ゴールデンウィーク直前で、行楽日和となり、「どこに行こうか?」と考えるだけでも楽しいはずの時期です。

ところが、3蜜を避け、ステイホームと言われています。テレビをつければ、患者数が1万を超えたとか、死者数が増えているとかと報道しています。また「マスクが足りない」とか、「医療崩壊」とも言われています。

東京では、もはや感染爆発を起こし、都会から確実に地方に広がっています。多くの人達が「いつ自分の身に降りかかってくるか」と考えていると思います。

都会では、大病院を中心に、重症コロナウィルス患者を受け入れています。1人回復し、退院させたとしても、それ以上の数が入院してくるという毎日なのだろうと推測します。そんな出口の見えないトンネルの中、医療者達が必死に命を救おうと、懸命に奮闘しています。

世界的にも、医療関係者の死亡例も少なくなく、ちょっとでも油断すれば、自分がもらってしまいます。まさに“死と隣り合わせ”みたいな感じなのだろうと思います。

そりゃ、それぞれが家族など守るべきものもあるでしょうし、そんな危険なことはしたくはないというのが本音だろうと思います。でも、それぞれが困難に立ち向かっています。本当に頭が下がります。

私はどうか?。私は新型コロナウィルスとは戦っていないのだろうと思います。

発熱したかかりつけの患者さんは守ろうとしています。非常に軽ければ、見逃しているのかもしれませんが、熱が4日以上続くとか、レントゲン写真で肺炎像があるといった患者さんも診ることもありますが、今のところ新型コロナではなさそうです。

日々、戦ってくれているのは、流行中にある都会の救急医や呼吸器内科医、感染症科の医師でしょう。新型コロナウィルス患者を診るのは、ICU(集中治療室)のある大病院が指定医療機関と定められており、私のような開業医や、例えば外科医、皮膚科医、耳鼻科医、整形外科医など直接関係のない医師は、戦ってはいません。

医師の比率からすると、90%以上の医師は、戦っていないのだろうと思います。下手に診察してしまうと、濃厚接触者になってしまうため、熱のある患者を診療拒否している開業医もいます。

安倍総理が、頑張ってくれている医師達のために、診療報酬を倍増すると明言しています。私は第一線で、身の危険をかえりみず、日々奮闘している医師達の給料が増えるようにしていただきたいと思っています。戦っていないのに、報酬がもらえるのはおかしいと感じています。

ちなみに、子どもが新型コロナウィルスにかかると、小児科医が治療することになると思います。小児例は少ないようですが、ごく一部の私と同じ小児科医が頑張って治療に当たってくれています。

一般の方から見れば、すべての医師が戦っているように見えるかもしれませんが、そうではないということだろうと思っています。