当院は、ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーにチカラを入れています。
これらのアレルギー疾患にも軽症、中等症、重症という重症度によって3段階に分ける分類があります。
アレルギーを早期発見、早期治療をしようと考えるようになってから、いろいろなことが見えるようになってきました。
最初は、軽微な症状が出て、繰り返し症状が出ることで、徐々に悪化していくのだと考えています。それに伴い、軽症、中等症、重症と発展していくのだろうと思っています。
例えば、ぜんそく。他院で治療されても良くならず、当院を頼って受診されるケースは時々あります。これまでにゼーゼーを何度も繰り返していて、とてもゼーゼー、ヒューヒュー言いやすくなっています。
ここまでくると、軽症の治療では物足りず、治療のステップアップが必要になります。「もっと早く適切に治療をしていれば、ここまで悪化せずに済んだろうに…」と思うこともあります。
そして、アトピー性皮膚炎。早期に見つけると、どの赤ちゃんも「これがアトピーか?」っていうくらい軽いのですが、重症化してから当院に来られる患者さんもいて、軽い状態で手を打つべきだったのだろうなと考えてしまいます。
最後に食物アレルギー。0歳から食べさせると、かなりの確率で食べられるようになります。多分、重症者は食べるタイミングを逸して、少しも食べられない過敏な状態に陥っているのだろうと思います。
そういう目で見ると、アレルギーの「重症」とは、早期に適切な対応を取ってこなかった結果なのではないか?と考えるようになりました。もしかしたら、医者の対応のまずさが「重症」を作っているということなのかもしれません。
これが本当だとしたら、アレルギーの診療の戦略を練り直さないといけないのだろうと思っています。