小児科 すこやかアレルギークリニック

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一足先にクリア
2020年05月16日 更新

当院には、遠路から受診されている患者さんも少なくないです。

例えば、小麦の摂取でアナフィラキシー を起こし、自宅の近くの専門医を受診したものの、向こう1年の除去と言われ、心配になって当院を受診された患者さん。

ガイドラインにそう書かれているため、その医師が悪い訳ではないのですが、私はガイドラインの記載が時代遅れだと考えており、そうは指導しておりません。

小麦は、少量で症状を起こしてしまい、慎重に食べさせていますが、小麦アレルギーの他に、卵の抗体価もかなり高かったです。当院は、卵アレルギーに関しては、卵クッキー、カステラといった小麦と一緒に焼かれた加工品を負荷食材として利用していますが、小麦アレルギーが邪魔をして使えません。

卵そのものを使い、少しずつ増やして、全卵を5g頻回に食べている状況だったので、今回は全卵1個の負荷試験を行っています。

結果は、クリア。卵アレルギーを克服しています。卵アレルギーを「克服」と書きましたが、食べていなかったので、症状は出ていませんでした。

結局こういったケースでは、食べさせないでいると、いずれ発症してしまうのだろうと考えています。しかも、多めにあげてしまうと、出てしまうのでしょう。症状をおこさない少量を食べ続け、結果的に1個食べられるようにしたという格好です。

いずれにしても、残るは本命の小麦です。小麦も少量で症状が出ていたのが、すごいペースで食べられるようになってきています。

私の中では、小麦もいずれ克服できると考えています。