水曜午後は、院外活動を行なっています。
具体的には、食物アレルギーに関する講演を行ったりしています。新型コロナの影響で、延期になった会もありますが、不要不急なイベントだとは考えておりません。
全国各地で開催されている食物アレルギーの研修会と言えば、「誤食はさせないこと」と、「誤食させてしまった場合の緊急時の対応」ということだろうと思います。
食物アレルギーにおいて、誤食させないことはとても重要です。食べなければ、アナフィラキシー も含め、アレルギー症状は起こさないからです。
そういった意味では、私の話はちょっと攻めた内容になっているかな?(笑)。
どういうことかと言いますと、食物アレルギーをいかに治すか、いかに減らすかに重点を置いているため、そのためには、“除去”してはいけないのです。
もちろん、園や学校では基本、除去になります。ただ、何も考えず除去をダラダラと続けることが、食物アレルギーにとっては、“やってはいけないこと”なのだろうと考えています。
除去を当たり前のことにしてはいけないと考えています。少量からゆっくりと食べて、前進していくことが重要だと実感しています。これは卵だろうと、乳だろうと、他のアレルゲンも一緒のことだと思います。
アレルゲンを食べさせることについては、リスクを伴いますので、食物負荷試験が基本になります。症状の出ない安全な量を設定してあげることが重要です。そうすることで、治る方向に前進させることができると考えております。
除去のみでは、“後退”してしまうと捉えており、求められているのは、“後退”ではなく、“前進”です。
今は、全国の研修会で「除去、除去」とされていますが、そうでなはないことが話されるようになるといいなと思っています。