小児科 すこやかアレルギークリニック

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安定させる
2020年06月04日 更新

ぜんそくやアトピー性皮膚炎の治療のコツは、いかに安定させるかだと思っています。

ぜんそくは、ゼーゼー、ヒューヒュー言って息苦しくなる病気です。日頃から継続的に治療して、ゼーゼー、ヒューヒューさせないようにするのが治療の基本です。

ところが、かなりの割合だと思いますが、風邪などと診断され、適切に治療されていないお子さんが相当数いらっしゃいます。

ゼーゼー、ヒューヒュー言わないと、ぜんそくではないと考える医師が多いからです。状態が悪化すれば、ゼーゼー、ヒューヒュー言う訳で、そこまで重くなければ、ひどい咳をしているにも関わらず、ゼーゼー、ヒューヒューまでは言わないと思います。

ぜんそくの症状を見逃さず、積極的に症状を抑えていく。タイトルのように、“安定させる”ことが肝要です。

アトピー性皮膚炎もまったく同じです。アトピーは掻いて皮膚症状が悪化し、悪化しては掻くの繰り返し。これでは皮膚症状は安定しません。日頃からステロイド軟膏を攻めた感じでに使用して、悪化させないようにします。

言わば、ぜんそくは、咳をしないクセ、息苦しくならないクセをつける、アトピー性皮膚炎は、皮膚を掻き壊さないクセをつけるようにしたいです。その結果、症状が安定すれば、治る方向へようやく進んでいくものと考えています。症状が出ているうちは、悪い方向にしか進まないのではないかと思っています。

食物アレルギーはどうか?。アレルギーがあれば、食べることで赤くなったり、じんましんが出たりします。症状を繰り返しては、アレルギー症状を起こしやすくするのでは?と考えています。

その一方で、症状が出ない程度に食べ続ければ、症状が出なくなっていくように思います。症状が“安定する”のです。結局、食べる続けることで、“安定させたい”訳です。

ぜんそく、アトピー性皮膚炎、食物アレルギーともに、“安定させよう”としていないから、症状が安定しない。そういうことなんだろうと考えています。