昨年、市外から食物アレルギーの赤ちゃんが受診されました。
即時症状があったとのだと思いますが、アレルギー採血の結果、卵と小麦が陽性であることが分かり、地元の小児科医から卵と小麦を除去するよう言われ、疑問を感じて当院を初診されています。
当然のごとく、除去はよくないので、少しずつ食べさせる治療方針を説明します。医者が「食べさせさない」と言ったり、「食べさせるな」と言ったり、患者さんは大変でしょうね。
食物アレルギーにおいては、転換期であり、古い知識しかない医師と、最新の知識を持った医師がいるのです。方針が異なるのは止むを得ないと思います。しかし、旧態依然とした医療をやっている医師にかかった患者さんは大変です。
全く逆にことを言われて、食物アレルギーにとって、かえって悪いことを指導されて、納得をさせられて、お金を払う羽目に陥るからです。気の毒以外のなにものでもありません。
卵白と小麦、どちらも陽性でした。抗体、つまりアレルギー反応の武器を持っているので、負荷試験では症状が誘発される可能性があります。なるべく症状を起こさないようにして、それなりの量を食べさせるのがベストでしょう。それが難しい訳でありますが…。
小麦はうどんで負荷をして、100g以上食べられることが分かりました。卵は先日カステラで負荷試験を行い、食べられることが分かりました。卵と小麦は結構治りやすいため、当然といえば、当然なのですけれど。
数ヶ月後に、卵焼きで負荷試験を行う予定です。これが総仕上げになります。親御さんも何度かの負荷試験を頑張りました。もう一息です。