ここ2、3年は、年間に10回くらい学会発表をしていました。
食物アレルギーは、早期発見、早期治療が重要だということを訴えたかったからです。多くのケースで、食物アレルギーと言えば「除去」となっていることが修正されなければならないと思っています。
ただ、私みたいな田舎の開業医が言ったところで、何も変わらない。それが現実です。しかし、それで諦めて、何も言わなかったら、変えることを放棄していることになってしまいます。それは嫌だなと思っています。
今年も、同様なつもりだったのですが、新型コロナ騒動で、学会、研究会は延期や中止になっています。日本小児科学会は4月開催の予定が、8月に延期となり、その8月の学会はオンラインで開催されました。
今月の日本アレルギー学会、来月の小児アレルギー学会もオンラインでの開催です。
オンラインって、よくテレビで医師が、新型コロナに関して解説する際、本人は病院にいて、テレビの司会者とパソコン画面で会話し合うものではありません。確かに、これだとまさにオンラインですよね。
一般的な学会発表は、パワーポイントというソフトを使って、発表スライドを作成しパソコンで1ページずつめくりながら、データを示し、発表するというスタイルです。学会会場で壇上に登り、プロジェクターに映写されたスライドを指し示しながら、数分間発表しています。
屋内で、隣同士の間隔が狭く、まさに「密」です。医者の学会でクラスターなんて起こったら、ニュースになってしまうことでしょう。
では、オンライン開催って、どういうことなのか?。最近の学会は、私も少し前に知ったのですが、パワーポイントでスライドショーを行いながら、発表内容の音声を録音するのです。聴く方からすれば、パソコン画面で、準備したスライドを閲覧しながら、発表内容を聞ける訳です。
学会会場では、スライドを見逃したり、聞き逃したりすることもあるのですが、繰り返し再生すれば、発表者の意図をより汲み取りやすくなると思っています。
しかも、学会発表の際、その時間帯にパソコン前に張り付いている必要もなく、臨場感などの学会らしさは消えますが、より分かりやすいものになるのかもしれません。
先日も、音声付きのスライドを準備しました。ちゃんとやろうと原稿を作って読みならが録音したのですが、1回は噛みます(汗)。何度か録り直しました。
しばらくは、こんな形態の学会開催になるのでしょう。次の学会の準備も始めようと思っています。