昨日、当院の患者さんの負荷試験の結果を一部集計している話をしました。
卵白がクラス6の患者さんであっても、除去とは指示はしておらず、結構食べさせているという実感がありました。ただ、私の記憶が抜けているだけかもしれませんし、データをまとめてみないと、実のところは分からないと思ったのです。
結果を見て、「なるほど〜」と思いました。決して満足していませんが、8割以上が治っていました。
残りもほとんどんが加工品を食べている状況でした。完全除去は、除去に慣れてしまった高校生くらいでしょうか。わずかなら食べられるものの、食べないことを選択しているようです。
結果は、概ね私の記憶というか、感覚通りだったように思います。このように、「結構食べさせているはず」と思っていても、80数%が治ってしまっているという実際のデータを示した方が、患者さんには説得力になると思います。
そうです。得られた結果は、食物アレルギーで困っている患者さんを勇気付けるために活用したいと考えています。
冷静になって考えてみると、当院のスタッフと患者さんと双方の努力があって、これだけの治癒に結びついているのだろうと思っています。
そこで、ふと思いつきました。こういった当院の診療で得られた貴重なデータを「かわら版」として院内に掲示しようと。
当院のエデュケーターを中心に、スタッフに時々「かわら版」を作成してもらおうと思っています。今のところ、院内掲示にとどめておこうと思っています。
何故なら、通常、学会の推奨するプロバビリティカーブによれば、クラス6だと100%症状が誘発されてしまうのだろうと思います。診察室でしっかりと説明して、慎重に負荷試験を行い、自宅でも安全であろう量を摂取していただいた、日々の努力の集積として、そういう結果が導かれているからです。
多分、何かが足りなければ、これだけの数値は出ないはずで、私の関知していないところで、「○%治るんですよね?」と言われても、困ってしまいます。“一人歩き”してもらうと困るのです。
ということで、患者さんが知りたいようなデータを時々「かわら版」としてお示しできればいいなと思っています。