昨日は休診でしたが、今日から通常の診療に戻ります。
日々の診療に打ち込めるのは、有り難いことです。当院は、ほぼ毎日、新規受診があります。
アレルギーで困っていて、かかりつけ医の診療に不満を持って、受診されます。その不満を解消し、症状を安定させるのが、私の役目だと思っています。
敢えて言えば、病気の捉え方、見方が甘いからということになるでしょうか?。多くの医師が「アレルギーくらい、オレも(私も)診られる」と思っているようですが、そんなことはないようです。
某ガイドラインを見ていたら、「鶏卵アレルギー発症予防に関する提言」が書かれていました。
それによると、アトピー性皮膚炎の乳児では、鶏卵の摂取が遅いほど鶏卵アレルギーを発症するリスクが高まるという記載がありました。これって本当でしょうか?。
そういう論文が出ているのでしょうから、本当かって失礼な話かもしれません。
私が思っているのは、アトピー性皮膚炎の経過が長い人が、要は皮膚が荒れて、状態が悪い期間が長いので、卵が付け入る隙が長く、大きいのだろうと思っています。
そういう人は、アレルギー採血をしてみると、卵白の抗体価が月齢が行くほど、高くなっています。言わば、卵アレルギーが重くなっていると言えると考えています。
そういったお子さんが、卵を食べるとアレルギー症状を起こしてしまうと捉えています。
摂取が遅いと、鶏卵アレルギーを発症すると書かれていますが、少ない量の卵なら症状は出ないと思います。例えば、もう9ヶ月とか10ヶ月だからと、卵白を多めに与えた時に症状が誘発されてしまうのだろうと思います。
もう一度、書きます。アトピー性皮膚炎の乳児では、鶏卵の摂取が遅いほど鶏卵アレルギーを発症するリスクが高まる、と書かれています。
私から言わせれば、生後まもなく出ていたであろうアトピー性皮膚炎の湿疹を、野放ししにしていたので、鶏卵アレルギーが悪くなっていき、卵を食べさせた時に、濃いものを摂ってしまったがために発症したのだろうと考えています。
提言を読めば、“食べさせるのが遅いのが悪い”ように聞こえます。ともすると、保護者に原因があるように感じます。私はそうではないと思います。
一番の要因は、アトピー性皮膚炎の「早期発見・早期治療」ができなかった「結果」として起きているということに尽きると思っています。