小児科 すこやかアレルギークリニック

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抗生剤を…
2020年10月31日 更新

先日、こんなことがありました。

アトピー性皮膚炎で当院に通っているお子さんを診察した際のことです。

カルテを見ると、湿疹は落ち着いていると書かれていましたが、咳が出ているとの記載がありました。

アトピー性皮膚炎があると、アレルギーマーチの流れで、ぜんそくが出てくることが多いのです。その咳は、特徴的なのでだいたい分かります。

「あやしいな」と思い、咳の話を聞こうとすると、親御さんが「それは、近くの医師から薬をもらっています」とピシャリ。皮膚だけ診てくれと言わんばかりです。

それでも、ぜんそくを見逃し、風邪薬ばかり飲んでいると、悪化することも少なくありません。アレルギーマーチの話をしようとすると、「抗生剤を飲んでいますから」と…。

この咳には、抗生剤は効かないと思います。ただでさえ、無駄に抗生剤は処方してないけない風潮になっているのに、これでは….。

こういう患者さんは、アレルギーを分かった医師がアトピー性皮膚炎、食物アレルギー、ぜんそく、アレルギー性鼻炎とトータルで診ていく必要があるのですが、一般的には、皮膚科、小児科、耳鼻科、内科とバラバラに対応されていることが多く、トータルでバランスのとれた診療を邪魔しているようです。

言葉は悪いですが、親御さんは“洗脳”されているのかも。おいおい話を聞いてもらえるよう働きかけていこうと思っています。