小児科 すこやかアレルギークリニック

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専門病院だけのもの?
2020年11月24日 更新

現在、アレルギー関係の学会がオンラインで開催されています。

私も演題を出していますが、こういう指摘を受けました。陽性率が高いようだ。病院との連携はできていますかと。

絶対に治そうという意気込みで、開院当初の13年以上前からクリニックで負荷試験をしています。当院には、入院施設がありませんので、専門病院よりも用意周到に負荷試験をやる必要があります。

検査が「陽性」ということに関しても、負荷試験をして何らかの症状が出た人数を表示しています。半数は、発赤程度で、内服薬もなしに軽快するほど、とても軽い症状で済んでいます。最近は、その程度の症状は「陽性」とカウントしていない施設もあるようです。

負荷試験は、症状が出れば、ちゃんと提示すべきだし、最終的に食べられるようになったかどうか、つまり治ったかどうかが一番重要だと考えています。

今回の指摘は、陽性の患者が多いから問題だ。開業医は負荷試験すべきではないというようにも聞こえます。残念ながら、専門病院にはクリニックでの負荷試験を面白く思っていない医師もいるようです。

長年、食物アレルギーの診療に取り組んできて、「除去」が一番良くないと考えています。食物アレルギーも最初は「開業医」が対応することが多く、手に負えない重症者が「専門病院」へ行き着くことが多いようです。

その間に、「除去」を続けていることが多いのです。私は、「開業医」ですが、開業医が負荷試験をして、早期から食べさせて、「除去」しないようにすべきだとずっと以前から主張しています。

いかに症状を起こさず、安全に食べさせるかと一番に考えているつもりです。いまだに、クリニックで負荷試験をやるなんてという非難される筋合いはないと思うのですが、専門病院の医師は、負荷試験は自分たちだけのものと言いたげなのが気になっています。

多分、多くの開業医が負荷試験なんてやっていませんので、負荷試験で症状を起こしているのは、専門病院の方が多いはずです。「入院施設を持っているから、安全」と言いたいのでしょうが、そもそも当院では入院するほどの症状を起こすことは、まずありません。

いかに症状を起こさすに、仮に起こしても軽く済ませるかを主眼に置いて、取り組んできましたので、専門施設よりもその辺のノウハウは持っているのかもしれないと考えています。

負荷試験は、専門病院だけのものではないし、開業医が早期から取り組むべきものであることは間違いないと確信しています。負荷試験をしたがらない開業医と、させたくない専門病院。

食物アレルギーは早期に対応すれば、驚くほど治っていくと実感しています。ベストは、第一人者の先生が開業医にいかに安全に食べさせていく方法を伝授することだと思っています。

それができていないことが、現状なのだろうと思っています。