私は小児科医です。子どもの病気を診るのが仕事です。
風邪で熱が出ました、咳や鼻が止まりません、吐きましたなどの理由で受診するお子さんもいます。多くはいわゆる“風邪”であり、こういったウィルス感染は、特効薬がないため、基本的には自然治癒を待つことになります。
それだと、医師なら誰が診ても、同じだと思います。こういう仕事は、物足りないと言えなくもありません。
医者の腕の見せどころと言いますか、積極的に治療していくのが好きだったりします。その点、アレルギーなんて、まさにって感じです。
もともと慢性疾患なので、テキトーな治療だと、なかなか改善しないことになります。しかし、ちゃんと診断して、適切に治療すると、治りにくいはずの病気が割と速やかに改善してくるのです。
ぜんそくやアトピー性皮膚炎もそうですが、スギ花粉の舌下免疫療法もそうですね。
夜尿症、いわゆるおねしょも、最近はいい薬があるので、治療を始めてまもなく、ほぼピタリと止まることもあります。これは、気持ちいいですね(笑)。
最近、力を入れているのが「ニキビ」。
開院して13年以上経つと、最初から診ていた赤ちゃんが中学生になります。背も母親を追い越して、頬や額にニキビが目立つようになることもあります。
以前は、ニキビは「青春のシンボル」なんて言って、医師もまともに治療なんてしてこなかったように思いますが、最近はニキビでさえも、早期発見、早期治療なんだそうです。
進行してからでは、治りにくいし、皮膚もニキビ面と言いますか、肌の荒れが目立つようになります。そうならないためには、早期介入なのだそうです。
これも、治療が進歩しており、治療しがいのある病気だと思っています。