小児科 すこやかアレルギークリニック

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卵ボーロで
2020年12月02日 更新

先日、1歳のお子さんにカステラの負荷試験を実施しました。

実は、1年前に卵ボーロの負荷試験を行い、2時間くらいして嘔吐を繰り返していました。これは、消化管アレルギーと言われる状態です。

ちなみに、アレルギー採血を行うと、卵白はクラス2だったかな。消化管アレルギーは卵黄に反応することが多いですが、卵白アレルギーもある可能性があると考えています。

このタイプのアレルギーは、じきに治ってくることが多いのです。また嘔吐を繰り返すとかわいそうなのですが、いつ食べられるようになるか分からないため、手探りで進めていくしかありません。

数ヶ月後、卵ボーロが食べられることを確認し、その数ヶ月後に卵クッキーを食べられることも確認しています。

食物負荷試験は、食べられるかどうか白黒をつける検査だと考えている人も多いでしょうが、ベストは症状を起こさないことです。

今回の患者さんは、約1年前に卵ボーロで辛い思いをさせてしまいましたが、その後持ち直し、再度の卵ボーロと卵クッキーの負荷試験で何も起きませんでした。

そして、先日はカステラで負荷試験を行っています。嘔吐も何も起きませんでした。1年前のわずかな卵黄で嘔吐を繰り返した状況から大きくリカバリーしていることが分かります。

冬から春にかけて卵焼きの負荷試験をやる予定です。私の経験上、何も起きないはずです。自信を持って、次回の卵アレルギー卒業か否かの負荷試験に臨みたいと思っています。