先日、ステロイド軟膏を3日に1回塗っている患者さんが当院を初診されました。
何度通っても、“湿疹”が良くならないということで、もう少し良くしたいという理由でした。
ちなみに、湿疹の診断はなし。敢えて言いますが、診断できないような医師は、その病気に詳しくないから診断できないのであって、治療もできるはずはないと思いませんか?。
最近、思うのですが、アトピー性皮膚炎の湿疹ほど、いい加減に扱われている病気ってないように感じています。
だいたい“乳児湿疹”という医師にとって都合のいい診断名が使われているか、診断されないまま、保湿剤のみが漫然と処方されていたり、ステロイド軟膏が処方され、「薄く塗りなさい」とか「良くなったらステロイドは中止」などど指導されています。
少なくとも、症状を改善させたいのなら、ハッキリと言ってしまえば、どれも「誤り」です。ほとんどのケースでこんな扱いをされています。
これは、症状を改善できないにも関わらず、専門医に紹介してこない医師がダメなのか、日本のアトピー性皮膚炎の第一人者がリーダーシップを発揮していないからこんなことになるのか、よく分かりません。どっちもだろうと考えています。
ちなみに、冒頭の3日に1回ステロイド軟膏を塗るように言われていた患者さんは、何が間違っているのでしょうか?。
ステロイド軟膏は、毎日べったりと塗り、ツルツルにしてから、連日から1日毎(2日に1回)、3日に1回と減らしているのが普通です。
皮膚が良くなっていないのに、3日に1回なんて塗り方は、存在していないと言えます。言われてみれば、当たり前だと思われるでしょうが、全国津々浦々、当たり前のことができていないのがアトピー性皮膚炎の治療だと思っています。