昨日、医師の間でアトピー性皮膚炎の診断や治療にバラツキがあると言いました。
食物アレルギーも同じでしょう。抗体価が高いと除去してしまうことだろうと考えています。
長年、食物アレルギーの診療に携わってきて、どうしたら治るのか?という課題にも取り組んできました。
その結果、抗体価が高いから除去というのは、正しくないのだろうという結論に至りました。
抗体価が高いということは、高いければ高いほど、重い反応を起こしてしまう可能性があることは間違ってはいないと思います。ただ、だから「除去」ではなく、食べられる範囲で食べていくことが重要だということです。
数値が高くても、結構食べられるようになってきます。食べさせれば、食べられるようになるのに、「食べてはいけない」と不安を煽ることはやってはいけないことなのだろうと考えています。
現状、多分医学部の授業でも「抗体価が高い」=「除去」と教えているでしょうし、小児科医の上司が若手医師に対し、「(安易に)食べさせてはいけない」と指導しているものと思われます。
この流れをほとんど誰も止めようとはしていない訳です。要は、日々「除去派」が作られているのだろうと思います。
食物アレルギーは増えているとされていますが、こうやって増えているのかもしれません。